ヨーロッパを走る日本車

前の投稿に続いてヨーロッパ旅行中に見たこと思ったことを書いてみたい。イギリスで意外に思ったのは、あちらこちらに桜の木があることだ。桜の木にもいろいろな種類があるのだろうが、幹の模様からして桜に違いない。ちょうど花盛りの季節だったので目立っていた。ロンドン市内でも、郊外へ走る電車やバスからの景色の中にも桜を見かけた。

コッツウォルズのボートン・オン・ザ・ウォーターの観光に行くために、オックスフォード駅からキンガム駅までグレート・ウエスタン・レールウェイに30分ほど乗った。車両の乗降口ドアの足元にHITACHIと刻まれていた。イギリスに日立製の列車が走っていることは知っていたが、これだ。

キンガム駅で線路を見渡すと架線がない。ということは電車ではないはずだ。ディーゼル車の唸るエンジン音が好きなのだが、そんな音は聞こえない。ネットで調べてみると、電化区間は電車として走り、非電化区間ではディーゼル発電機からの電力で走るデュアルモード式・ディーゼル両用車両とのことだ。

ヨーロッパでどれぐらいの日本車が走っているのか興味があった。当然ヨーロッパ車が多い。今回訪問したイギリス、ベルギー、フランスの中では、ベルギーが一番日本車の存在感が低かったように思う。イギリスでは日本車が走るが、現代自動車、起亜自動車という韓国車を見かけた。日本車以上かもしれない。最近の起亜車のエンブレムはアルファベット文字を崩した斬新なデザインで、ちょっと違うぞと主張しているようだ。中国のBYDの店舗もあった。EVを中心に中国車も増えているのであろう。

以外だったのはフランスだ。ルノー、プジョー、シトロエンなどの自動車会社があるのにもかかわらず、パリで見かけるタクシーの8~9割はレクサスを含めたトヨタ車だった。プライドが高いイメージのあるフランスにおいてこの状況は驚きだ。しかも運転のプロが選んでいるという点も注目である。

走っている自動車を見ていると、ヨーロッパ車、日本車、韓国車、どれも外見が似てきているように思える。作り込みの違いなど外からはわからない。だからこそ競争が厳しくなっていくであろう。電動化の波に乗る中国車は競争力をつけて存在感を高めている。現代自動車は、トランプ関税を見越して人型ロボットを活用する米国工場を建設するという。日本メーカはどうするのか。座視していることは許されない。

以上