日本人の英語力
日本人は英語ができないとよく言われる。英語力の国際比較で日本の順位が低迷しているというニュースもしばしばである。教育レベルが高いと信じる日本において、みんな入試に向けて勉強してきたはずなのに。
国は教育振興基本計画を策定して英語力の向上を目指してきた。2022年度までに中3で英検3級相当、高3で準2級相当の水準に達する生徒の比率をいずれも50%にする目標を掲げてきたが、達成できなかったとのことだ。
どこに問題があるのだろう。そもそも日常において日本語がしゃべれれば何の不自由もない。我々は英語を話せるようになろうという空気が薄いところに住んでいる。それはそれでありがたいことであるが、グローバル化が進む現代においては世界から取り残されることになる。やはり英語力向上に努力していく必要がある。
日本の英語教育は文法重視で、使う英語の教育ができていないと言われる。普段、英語を必要としない環境にいる以上、英語を使うという意識から離れて、受験科目として意識してしまうことはいたしかたないことである。それでも、言語がコミュニケーションのための道具であるならば、やはり使うことを意識して教える、勉強するというのが筋である。
テレビの副音声では英語が流れている。インターネットにより英語コンテンツに容易にアクセスできる。少し地面を掘れば、英語があふれてくるような素地はできている。訪日外国人旅行者が増えてきた。新幹線はもとより、通勤電車でも車掌さんが英語のアナウンスをするようになった。日々の生活の中に徐々に英語がしみだしてきているのは感じる。
あとは英語がしゃべれるようになろうという空気を充満させることだ。そのためには、テレビニュースの中で見る政治家が、海外で颯爽と英語のスピーチを行い、インタビューにも英語で答えてほしい。そしてよりインパクトがあるのは、海外で活躍する日本人スポーツ選手が、インタビューに英語で答える姿ではないだろうか。
今の日本、大谷選手の活躍に大いに元気づけられているところであるが、更にもう一本、大谷頼みするしかない。Otani-san、よろしくお願いします。
以上