ロシア・ウクライナ戦争

ロシアがウクライナに侵攻を始めてから3年が経過した。そして今も戦争が続いている。東ウクライナ地域にいるロシア系の人々を守るためというのが、プーチンの名分である。またこの地域は歴史的にロシアの土地だとも言っている。言い分はあろうとも、国境を越える武力による侵攻は許されるものではない。

トランプ政権の誕生により、トランプが仲介に乗り出してきた。しかし、ロシアの占領地を認めるロシア寄りの停戦案だ。これでは、やったもの勝ちを認めることになる。しかも、アメリカからの支援を償うために、ウクライナの鉱物資源をアメリカによこせと迫っている。アメリカがウクライナ戦費の最大の支援国であり大きな負担をしていることは理解する。しかし、あからさまにディールとは言ってほしくない。

メディアを前にしたトランプとゼレンスキーの会見の場で口論となり、予定していたウクライナ資源に関する協定の締結は見送られた。会見の場での口論は前代未聞とのことだが、アメリカ側の尊大な態度には嫌悪を感じる。後日、トランプは、ウクライナへの武器送付を停止した。ウクライナはどうなっていくのだろう。

NHKスペシャル「トランプとプーチン “ディール”の深層」を見た。欧米諸国からの制裁にもかかわらず、ロシアの兵器工場はフル稼働で、戦時経済により景気はいいようだ。モスクワの繁華街では、若者たちが酒を飲み、踊っている。

NHKスペシャル「女性兵士 絶望の戦場」、ウクライナでは女性たちも兵士として戦っている。顔にも体にも爆発の破片を浴びて血だらけになった女性。それでも、手術を受けて、傷が治ると再び戦場に向かった。3人の子供を持つ母親も、志願して戦場に向かった。コンサルタントだった女性は突撃歩兵になった。英雄と称えられる活躍をしたが、心に傷を負った。人を撃つのは想像以上に難しいと言う。5m先にいる人間を撃てなかった。苦しみを背負いながらも最後まで戦うと再び戦場へ出て行った。

海に囲まれた島国日本は幸いである。それでも、ロシア、中国、北朝鮮に面し、安心はしていられない。日本では軍隊、軍事力はタブー扱いだ。国民は議論を避けてきた。いつまでもそれでいいのだろうか。国連は頼りにならない。構造的欠陥により機能していない。疑いもなくアメリカを頼るだけで大丈夫なのか。いざという時、日本人は自らを守れるだろうか。自分はウクライナの女性兵士のように戦えるだろうか。

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